野村桔梗HP

桔梗 油絵作品 美人画


『美術年鑑』  2005年 掲載作品    
タイトル  「桜川」    80F      
モデル/桜川真由美




2004年春・・・私は桜を描きたいと思った。
桜並木に立ち並ぶ、観光客へ媚を売る立派な桜ではなく、人知れず小さな川の流れの上に細い腕をたゆませ、
ひっそりと川面に花弁を散らすしだれ桜を描こうと思った。
そこでは哀切のヴァイオリンの音が聴きたい。
川のせせらぎとともに遠ざかって行ってしまうはかない調べ。
そんな構図が見えていた。

そこに、彼女が現れた。
彼女は空気の色を変える力を持つ。彼女が存在するその空間は空気の色がほのかな桜色に染まり、
あたりはしだいに無臭になる。
彼女の聖性は決して何ものによっても犯されないことを、私は知る。
彼女が聖そのものなのだ。

彼女こそがミューズなのだ。
彼女の名前は桜川真由美という。
この奇蹟に震える胸を、おさえる術を知らない。
彼女は正真正銘の桜川なのだから・・・。

彼女が奏でるヴァイオリンの音ははるかバロックのスコアとともに流れてゆく。
桜、音色、彼女の視線・・・もののあわれ・・・美しいものはこんなにも儚い。




「ローランサンのように、ココのように」  15F
1998年11月18日

     

マリー・ローランサンがココ・シャネルを描いた肖像画が壁にある。彼女は「こんな女性になりたい」とつぶやいた。その横にはヤマネコのRUが佇んでいた。乳白色に輝いた彼女の肌にはどんなに豪華な宝飾品も必要なかった。たった一枚のシルクのキャミソールだけでその美を包むのには充分だった。
あれから7年の月日が流れたが、彼女は今、ローランサンのように、ココのように、しなやかに生きているのだろうか・・・。





「チヒロの肖像」   F8  2005年11月01日




彼女の顔面を形作る線は、すべてなめらかにひかれてゆく。
何のためらいもなく、じゃまをするものもなく、
爽快なほどの勢いでスロープを描くことができ、
流線型の後、すべて基本の美で帰結する。
それは彼女の内面をも物語る。
素直で健気な女性である。



  Think about the sea2006年11月01日


孤高の美を感じさせるその少女
はるかゲルマンと大和の血を引く凛々しい横顔

思慮深く清廉な、わずか十七歳の彼女に
私は敬意を表さずにいられない

何よりも彼女に惹かれたのは
その美しき感傷

これは彼女に捧げたプロトタイプ





「彼女の肖像画」  

2008年05月25日


友人の新婦

彼女の頚骨と鎖骨、肩甲骨、
それがまとった筋肉のしなやかさ美しさは比類なきものだと思う